私。
Violinを、2歳半からはじめて、小学校5年生までは「スズキメソード」で習っており。
在籍している間は、もちろんの事、スズキメソードの教本を使っていたわけです。
こちらの楽譜。
ご存知の方も多いことでしょう。
Violinをやっている人なら、音楽をやっている人なら、必ず目にする楽譜です。
むしろ、知らない人はいないのでは...。
それくらい有名ですよね。
スズキメソードは、日本のみならず、世界中に広がっています。
聞いてびっくり、その数、46ヶ国!!!!
大きすぎて、なんだかひとつの、宗教みたいな感じがしてしまいますが。
けれども。
これって、すごいことだとおもいませんか!?
日本のみならず、世界中で、しかも、46ヶ国でです。
創始者である、鈴木鎮一先生。
皆さんご存知「SUZUKI」のヴァイオリンは、鈴木バイオリン製造株式会社のもの。
鈴木鎮一先生は、その、鈴木バイオリン製造株式会社の創始者である、政吉さんの息子さんです。
もうお亡くなりになられていますが、私は幸せな事に、小さい頃、鈴木鎮一先生に、なんどもお会いする機会があり。
しかも、直々に。
長野県は松本市にあります「松本音楽院」は、鈴木鎮一先生がつくられたもので。
それが、スズキメソードの始まりです。
発祥の地であるその場所で、毎年、1年に1度、夏に開催されていたあの「夏期学校」に、私は毎回必ず参加させていただいていたんです。
本当に、親には感謝。
内容は、ハードなスケジュールですが。
同じ志を持つ者が、全国から集まり、何日もの間、共に勉強をする。
毎回、新しい発見があり、そこでの輪も広がり。
すごくキツかったけれども、同じときを共に過ごし、色々なことを共有できるのは、とても幸せで、楽しかったです。
そうそう。
鈴木鎮一先生の大きなお部屋があって、私はそこにお邪魔してお会いしていたのですが。
先生は、お話してくださるだけではなく、握手をしてくださったり。
そして、必ず、私に「ちょっとまって。」と言って、色紙にメッセージとそれからサインを書いてくださって、プレゼントしてくださったり。
まさに、神対応!!!!
振り返れば、これもまたすごく幸せなことだったなと思っています。
これまで、公にはしてこなかったことですが。
実は、私の父の従兄弟が、ヴァイオリニストで、
創始者である鈴木鎮一先生の、愛弟子の1人なのです。
何十年もの間、世界中で受け継がれている、先生の教えとこちらの教本。
私が小さい頃に、実際に使用していた楽譜は、ボロボロすぎて、使えないので、最近1巻を、新しく購入し直しまして。
当時のものとは少し違っていて、改訂されています。
すごく見やすくなっていますし、解説なども、当時はこんなには載っていなかったですしね。
それから、お手本の写真も、新しいですし。
小学校5年生の終わりくらいのことだったでしょうか「スズキメソード」を卒業して「桐朋学園仙台教室」に入室し、沢山の先生方にお世話になったのですが。
教室をうつることになったきっかけの一つに、父の従兄弟がすすめてくれたからということがあります。
私が「プロ」になるために、母が色々リサーチをしてくれていたのでしょう。
それまで「スズキメソード」の世界しか知らなかったのですょ。
誤解があったら困るので、補足しますとね。
他にも、Violinのお教室があることは、もちろん把握はしていたものの。
他の世界を知らなかったというほうが正しいでしょうか。
当時は「ネット」という便利なツールは存在していない時代。
それどころか「携帯電話」もない時代。
皆さん。
当時を想像できるでしょうか。
どちらも、当たり前にある今が、どんなに便利で、幸せなことか。
私達は、調べたいことがあったら、すぐにカタカタと調べられる環境にあるわけです。
しかしながら。
当時は、どうだったでしょう。
想像するだけでも、その世界を生き抜いてきたひとたちを、尊敬してしまうのは、私だけでしょうか。
話を戻します。
はっきり書きますが、日本では「プロ」になりたいのであれば「スズキメソード」だけではダメです。
もし「スズキメソード」で習っていて「プロ」を目指している方がいるのなら、私のように、途中から「桐朋」のような、本格的に音楽の勉強ができるところに、早い段階でうつられたほうが良いでしょう。
音楽大学へ進学するためには、音楽の世界でやっていくためには「ソルフェージュ」や「音楽理論」の勉強が不可欠だからです。
このプロの演奏家の世界に必要な「楽譜をよむ」という基本、あたりまえのことが出来なければなりません。
私自身「もっとはやく知っていたら」と当時は、母を責めたり、すごく後悔をした時期があったことを覚えています。
しかしながら。
それを根に持ったりとか、そのせいにしたりするのは、違いますよね。
自分が今こんなにも苦労をしているのは、うまくいかないのは、そのせいだとする、そのようにしかとらえないようにするのは、絶対に間違っています。
自分には「絶対にできる」「絶対にみんなにおいつく」「絶対にプロになる」そう自分に言い聞かせながら、当時から私は、ずっと努力をしてきたわけです。
何かあったときに「誰かのせい」にすることや「何かのせい」にすることは、やはりしたくはありません。
そうでありたくはないです。
どんなに、状況が悪くても、その状況を「プラス」に変えられるかどうか。
「自分次第」ですよね。
こうやって、書くのは簡単ですが。
これが、とてもとても、難しいことで。
ほんとうに。
みんなそれぞれ、状況にもよると思いますし。
前にも書いたことがありますが、私自身も、転んでばかりですし、難しいときが沢山あります。
あっ。
「スズキメソード」で習って、良かったこともありますょ。
それは「耳」です。
あとは「絶対音感」です。
これは、間違いなく、2歳半から「スズキメソード」で習っていたそのおかげです。
しかしながら。
幅広いジャンルでお仕事をさせていただいている現在、この「絶対音感」の能力が、邪魔なときが多々あるわけですょ。
そんなときに、また悩むわけですが。
やることはひとつ。
それを「プラス」に変える「努力」をすれば良いだけです。
それで。
私「絶対音感」の能力を使わないようにする「能力」を身につけることができています。
ふふふ。
必要なときだけは使い、そうじゃないときは使わない、ということができるようになっています。
この話は、
あまり理解できないことかもしれませんが。
あとは「仲間」です。
同じ教室を通して、出会い、過ごしてきたかけがえのない人達。
全員ではないですが、何年経っても、繋がっています。
現在、私は「先生」としては、スズキメソードの組織の中に、族してはいませんが...。
鈴木鎮一先生の「教え」や、こちらの「教本」は、間違いなく、私のヴァイオリン人生の一部ですし、取り入れさせていただいています。